鍋・ボウル・蒸し台でハーブの蒸留水を作る実験をしました

使っていなかった鍋と蒸し台があったので、簡易的な蒸留装置を作りまして、ハーブの芳香蒸留水作りをしました。

(蒸留装置の仕組みについては⇒こちらの記事にまとめています)

何を使ったか、どうやって蒸留したか、鍋を使うことのメリットとデメリットなどについてまとめます。

今回使った材料は以下の通りです。

・パスタ鍋
・蒸し台
・ステンレスボウル
・食器
・ドライハーブ(レッドローズペタル)
・精製水
・ビーカー

鍋蒸留(ハイドロ式)で用意するもの

鍋で作る直接蒸留器

今回行ったのはハイドロ式の蒸留法です。直接蒸留とも呼ばれます。

水にハーブを入れてグツグツ煮て、その蒸気を集めるもののことです。水道水ではなく、精製水を使います。

使う鍋ですが、パスタ鍋などの高さのある鍋が適しています。

フタ代わりにボウルを乗せるので、鍋の高さが低いと蒸し台や水滴を受け止める器が入れられません。

ボウルはステンレスや耐熱ガラスのものを使います。

蒸し台はどんなものでもいいですが、低めの方が鍋の中に納まりやすいです。ザルをひっくり返して使う方もいますが、高さが出てしまうのでその辺はお好みで。蒸し台なら100均でも売っています。

水滴を受け止める器は何でもいいですが、ボウルの底はそこまでとがってませんので、口の広い皿がいいかと思います。

私は食器用の皿を使いました。

火にかけて蒸留実験を開始!必ず弱火で

鍋を使ったハーブの蒸留

~今回使ったハーブと水の量~
・レッドローズペタル(ドライ) 10g
・精製水 300ml

今回使ったのはレッドローズペタルです。赤いバラの花びらのことです。

私が買ったのは大津屋というスパイス屋さんなんですが、ハーブティー用のドライハーブもたくさん販売されています。パキスタン産のバラの花びらが届きました。

販売店によって薔薇の種類や生産地は違ってくると思いますが、ハーブティー用(飲用)であれば、スキンケアに使う蒸留水が作れます。

水とハーブは一緒に鍋に入れます。

そこに蒸し台を置いて、真ん中に器を置きます。

フタ代わりにボウルを置き、ボウルの中に水を張って氷や保冷剤を入れます。

鍋蒸留装置

火をつけて鍋を温めて、沸騰した音がし始めたらごくごく弱火にします。

水が干上がって焦げたり燃えたりすると危ないので、必ず蒸留中はずっと鍋のそばにいて下さいね。

今回は保冷剤を使って冷やしています。もちろん氷でもOKです。

水がぬるくなったら新しい冷たい水に変えてください。保冷剤も新しいものに変えます。

なお、今回の蒸留に使った鍋は、一番広いところで直径22cmでした。

何mlのフローラルウォーターが取れたか

鍋蒸留

沸騰して蒸気が上がって来てから、15分間ほど蒸留しました。

その後は、そのままボウルを取らずに冷まします。火を止めてからも蒸気が上がってますので、ボウルを取ってしまったら勿体ないです。

すぐに水が無くなるかなと思ったんですが、けっこうまだ残ってました。

でも外から今どれくらい水が残っているのか確認できないので、仕方ないですね。ボウルを取って上から見てみても、はーbが邪魔でよく分かりませんでした。透明だと、横から中身が見えていいんですが。

ビーカーに移し替えました。約85mlの芳香蒸留水が取れました。

出来立ての香りはイマイチなんですが、翌日になるとバラのいい香りがしました。

鍋蒸留の良い点と悪い点について

今回の蒸留実験で分かったことをまとめます。まずは良い点から。

~鍋を使った蒸留装置のメリット~
・家にあるものを使うのでお金がかからない
・洗うのも簡単
・容量が大きいのでたくさんハーブを入れられる(生のハーブや花びらを入れるのによい)

まず、鍋は大きいです。ですので、たくさんのハーブを入れることができます。

例えば庭で取れた生のハーブを使って蒸留したい場合などは、鍋蒸留だとたくさん入っていいですよね。

一番のメリットは安いということです。蒸留装置は高いものは10万円を超えますし、アランビックは7万円ほど、らんびきでも2万円はします。

それを考えれば、家にあるもので0円で出来るというのはかなり大きなメリットになります。

次に、ここが悪かったなと思う点をあげます。

~鍋を使った蒸留装置のデメリット~
・少量のハーブで蒸留するのには向かない
・中が見えないのでいつ火を止めればいいか分からない
・隙間から蒸気が漏れる
・途中で中を確認する必要がある(その度に蒸気が逃げる)

鍋が大きかったので、300mlの水を入れても水かさが1cmあるかないかくらいでした。これじゃすぐ干上がりそうです。

あまり大量に蒸留水を作っても、長持ちしないですから使いきれません。作るのはちょっとでいいんです。でもちょっとだけ作るには向いていないなと思いました。

そして、鍋なので中が見えません。なので、いつ水が無くなったかが分かりませんでした。

ちょくちょくボウルを取って中を見ていましたが、その度に蒸気が逃げ出して勿体なかったです。透明の装置であれば中が見えるのでいいんですけどね。

化粧水にして使った感想と市販品との違い

自分で作った芳香蒸留水ですが、そのままグリセリンやベタイン、トレハロースなどの保湿剤を入れることで、無添加の化粧水として使えます。

乳化剤を使ってオイルと混ぜれば、乳液やクリームにもなります。

市販されているダマスクローズウォーターを使ったことがあるんですが、それとは使い心地が全く違いました。

市販のものは保湿剤を入れなくても保湿力を感じましたが、自分で作ったものは単品使いでは保湿力は感じなかったです。なのでトレハロースとグリセリンを入れました。

そのまま使う分には、いい香りがする精製水といった感触でした。

私が前に使ったローズウォーターはモロッコ産のダマスクローズの蒸留水だったので、香りがとっっってもよくて、精製水で薄めてもいい香りがしていました。うっとりしてしまうほどいい香りだったので、スキンケアの時間がいつも楽しみなくらいでした。

でも自作のものはローズの種類が違うからか、そこまでいい香りではなかったです。普通のローズティーの香りでした。

ダマスクローズを使えばいい香りのものが出来そうではあるんですが、手に入らないですからね…ドライダマスクローズペタルなんて。。ローズを蒸留すればめっちゃいい香りの芳香蒸留水が手に入るんじゃないかと思って今回やってみましたが、残念です。

今度また、ダマスクローズウォーターを買って使おうと思います。

蒸留後のハーブと、ハーブを煮出した液ですが、もったいないのでお風呂に入れて使いました。

特に保湿効果があったりはしませんでしたが、ちょっといい香りが楽しめました。そのまま入れると掃除が大変なので、お茶パックやオーガンジーの巾着袋などに入れてお風呂に浮かべるといいですよ。

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