この前の記事では、乳化剤を使わないクリームの作り方ということで、オイルとバターを混ぜるだけのクリームを作りました。
今回は、蜜蝋と精製水とオイルのみを使ってクリームを作ってみました。
レシピは以下の通りです。
蜜蝋 4g
精製水 10ml
今回使った油分はすべてオイルですが、バターに変更しても構いません。ただ、硬めの仕上がりになるかと思います。
使うオイルは何でもいいんですが、私は以下のような素材を使いました。
植物性スクワラン 4ml
精製ひまし油 2ml
精製みつろう 4g
精製水 10ml
ひまし油は、とろみが乳化を助けてくれないかなぁと思って使いました。それ以外は余っていたものです。精製水は、代わりにフローラルウォーター(芳香蒸留水)や手持ちの化粧水を使っても構いません。
今回の材料だと、これ以上は水分を多く入れられなさそうです。
ミツロウだけで乳化させる!コツと注意点
精製水や化粧水など、水分は水分で湯煎しておきます。
油分と蜜蝋を一緒に入れて、湯煎してよく溶かします。完全に溶かして下さい。
完全に溶けたら、電動の泡だて器でかき混ぜつつ、水分を1滴ずつ入れていきます。
コツは、油も水分もどちらもしっかり温めておくことです。少し冷えると固まってしまいます↓
湯煎にかけるとまた溶けてきますので、よ~くかき混ぜます。
手動だと多分混ざらないと思います。電動のクリーマーなどがオススメです。私はダイソーで150円で買いました。
白くなっていますので、乳化は成功しているようです。
かなり飛び散りますので、ビーカーは100mlのものを使っています。50mlビーカーくらいのサイズだと、周りに飛び散ると思います。
・水分も油分もしっかりと温めながら作業をする
・湯煎のお湯がクリームに入らないよう注意
:コツ:
・電動の泡だて器でかき混ぜる
・水分は1滴ずつ入れる
・固まったらまた湯煎して温める
・大きめの容器の中でかき混ぜること
かき混ぜつつ冷まして容器に入れたら出来上がり
材料を全て混ぜ合わせたら、湯煎から外します。泡だて器の回転が止まるくらい硬くなるまでは、かき混ぜ続けてください。
乳化剤を一切使っていないので、分離しやすいです。
上手く乳化しても、冷やしている途中で分離することが多かったです。ですので、必ずクリームが固まってくるまでかき混ぜ続けます。
出来上がりました!
スプーンなどで掬わないと取れません。掬い上げた瞬間、一瞬でさらに硬くなりました。
スプーンをひっくり返しても落ちません。
このまま容器に入れていきます。入れ終わったら机にトントンと容器の底を打ち付けるようにして、空気を抜きます。
冷蔵庫で冷やせば完成です。
・必ず硬くなるまでかき混ぜ続けること
使い心地や分離したかどうか、オススメの使い方など
冷蔵庫で保管します。現在冬で室温は20度ほどですが、スプーンやスパチュラでスッと掬えるくらいの硬さです。
乳化剤を使ったクリームは、市販のクリームと変わらずトロトロで、指で掬うことができます。
でもこの乳化剤不使用のクリームは、蜜蝋の配分が多めなので少し硬めです。クリームっぽいトロトロ感は一切ありません。伸びの良さ・滑らかさもないですね。
もうちょっと配分を変えたら、少しは柔らかくなるんでしょうか。また検証したいと思います。
手に塗ってみました。少しポソポソした感じに見えます。
手の平に塗り広げてから、顔全体をプッシュするような感じで塗ると、薄く全体に塗ることができます。
塗っている途中で、水分が出てきました。
これは分離ということなんだと思うんですが、塗っていないうちは分離していないので、塗る時の衝撃か何かで分離しているんですかね。
そのまま塗り込めば、水分も油分も肌に入ります。
塗った後は、蜜蝋効果なのか水をはじきます。ピンと張った感覚があって、保湿ケア後の乾燥防止にいいです。
私は冬はどんなに保湿しても、目の周りからこめかみにかけての皮膚が白く粉を吹くんですが、これを仕上げに薄く塗れば乾燥がマシになりました。
ただその代わり、厚塗りしすぎるとニキビができやすいので注意して使いたいですね。
表面に膜を貼ってくれるので、ひじやかかとなどの硬くなった皮膚や、角質の厚くなった部分などにちょうどいいですよ。
乳化の補助として増粘剤が使えるらしい
キサンタンガムやグアガムなどは、化粧品にとろみを付ける増粘剤です。
この増粘剤は、乳化の補助剤としても使えます。市販のクリームにも入れられていることが多いですね。
今回は出来る限りシンプルな材料で作ろうと思ったので使っていないのですが、もし乳化がうまくいかなかったり不安定な時は、こういった素材を使ってみるのもいいかもしれませんね。
私はキサンタンガムが家にあるので、次に作る時は使ってみようと思います。