レシチンで乳化したクリーム(蜜蝋入り、増粘剤入り、ノーマル)の比較

水素添加レシチン

レシチンを使って、手作りクリームを作っています。

レシチンというのは大豆や卵黄に含まれている乳化成分のことで、乳化力は弱いのですが、自然の植物などに含まれる成分だというところが気に入って使っています。


今まで何種類かのレシピでレシチンクリームを作ってまして、
「増粘剤のキサンタンガムを使ったもの」
「ミツロウを使ったもの」
「なにも使わず油分、水分、レシチンだけで作ったもの」
を作ってみました。

この記事では、それぞれのレシピの違い(分離しやすいかどうかなど)、仕上がった時の使い心地の違いなどを比較してまとめていきます。

なお、私が使用しているのは水素添加レシチンです。

水素を添加することで、安定性を高めて分離しにくくなっています。

ミツロウを使ったレシチンクリームのレシピと使った感想

レシチンとミツロウ

蜜蝋(みつろう)にも、ほんの少しですが乳化作用があると聞くので、ミツロウを乳化の補助的な役割で使えないかなと思って作ってみたレシピです。

・ひまし油・・・3g
・ムルムルバター・・・6g
・水素添加レシチン・・・2,5g
・ミツロウ・・・1g
・精製水・・・15ml
・グリセリン・・・5滴

油分はなんでもOKです。

ホホバオイルとかアルガンオイルとか、シアバターとか。

詳しい作り方の詳細と、あとキサンタンガムを使ったレシチンクリームの作り方については以前書いたこちらの記事を参照してください。

ミツロウ入りレシチンクリーム

油分+レシチンが入ったビーカーに水分を入れるとき、最初の方で少し分離しかけました。

水分量を増やすと安定してきて、その後は分離せずに出来上がりました。

蜜蝋入り手作りレシチンクリーム

ミツロウが溶けてすぐに作成を始めてしまったので、もしかしたら加熱が足りなかったかも…。

ザラザラしたミツロウの細かい粒っぽいものが残ってしまいました。

でも肌につけるとすぐ溶けてなくなりますし、伸びがいいクリームができました。わりと柔らかめです。

ミツロウが入っているので、肌表面にうすい膜が張ったような感じになります。乾燥が激しい冬にはいいですね。

ノーマルのレシチンクリームのレシピと使った感想

手作りレシチンクリーム作成中

キサンタンガムやミツロウなど、分離しないように補助する役割の成分を使わないで、レシチンクリームを作ってみました。

レシピは以下の通りです。

・シアバター・・・8g
・水素添加レシチン・・・2,5g
・精製水・・・15ml
・グリセリン・・・5滴

かなりシンプルなレシピです。

しっかりとした固めのクリームが出来上がりました。ニベアクリームよりは柔らかいです。

手作りレシチンクリーム出来上がり

油分+レシチンが入ったビーカーに水分を入れたとき、こちらもやはり水分が少ない時に一度分離しかけました。

でも水分を追加しつつかき混ぜ続けると、うまく混ざりました。その後は完全に乳化できています。

出来立てはサラサラした乳液くらいに液状に近い感じだったんですが、冷蔵庫に入れておくと固めのクリームになりました。

シアバターを使ったからかな?これがオイルだともうちょっと柔らかいかも。

手作りレシチンクリームを塗った所

キサンタンガム入り、ミツロウ入りと比べると、一番なめらかです。

トロンとしてて、しっかり保湿できますし、多めに塗ってもニキビが出にくかったです。

水素が添加してあるおかげなのか、特に増粘剤の力を借りなくてもクリームが作れました。

レシチンは分離しやすいという話ですが、水素添加してあるとかなり安定するようですね。

3種の比較

~キサンタンガムを使ったレシチンクリーム~

・一番分離しにくい、安定感を感じた
・ガムのおかげなのか伸びがいい
・柔らかめ。3種の中では2番目に柔らかかった

レシチンだけでクリーム作りをしていて分離させてしまった、という方にオススメ

~ミツロウを使ったレシチンクリーム~

・ミツロウがしっかり溶けきるまでよく加熱する必要がある
・3種の中では一番柔らかかった。バター少なめオイル多めだったからかも
・分離しそうになったけどそのまま作り続けたら大丈夫だった

肌を乾燥から守りたい方にオススメ

~増粘剤やミツロウなどを使わないノーマルのレシチンクリーム~

・そんなに高温にしなくても作れる(レシチンとバターやオイルが溶ければOK)
・3種の中では一番固いクリームになった
・分離しそうになったけどそのまま作り続けたら大丈夫だった
・とってもなめらか
・しっかり保湿できるが、重ね塗りをしてもニキビができにくかった

しっかり保湿したいけど、ミツロウみたいに肌をコーティングしたような感覚が苦手な方にオススメ

結果としては、どれも分離せず作れました。

出来上がりの滑らかさは断トツでノーマルのものがよかったです。

水分量を増やすと柔らかめのクリームだったり、乳液になります。

ただ、水分と油分の配合量によっては分離しやすい場合もあるかもです。

今回ご紹介したレシピは分離しにくいほうだと思います。

エマルシファイイングワックスとの違い

水素添加レシチンの成分

手作りクリームを作るための乳化剤で有名なのが、植物性の乳化ワックス「エマルシファイイングワックス」です。

これは『セチルアルコール、ポリソルベート60』から出来ているものです。

ポリソルベート60は食品添加物としても使用されているということで安全性はあるようですから、レシチンを使うかエマルシファイイングワックスを使うかは好みでいいと思います。

レシチンは自然の植物などから得られる成分ということで、私は好んで使っています。

とはいえ水素を添加したものを使ってますので、その辺の考え方は人によって違うかもしれません。

2種の違いについてですが、エマルシファイイングワックスは分離しにくいです。失敗しないでクリームや乳液が作れるので、手作り初心者さんにいいと思います。

使ってみた感じは、レシチンクリームに比べると、肌表面に膜を張る感じがあるかなと思います。

レシチンですが、水素添加したものは扱いやすく、分離もしにくいです。

でもやはりエマルシファイイングワックスよりは分離しやすいと感じます。かき混ぜている途中で分離しそうになったりするので。

レシチンクリームは膜を張るような感覚もなく、重ね塗りしてもコッテリせずに使えて、しかもよく保湿できるので気に入っています。

手作りクリーム作りに慣れたら、ぜひ一度は使ってみてほしいです。

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