手作りコスメの乳化剤「レシチン」と「水添レシチン」について

水素添加レシチンの成分

いつも手作り化粧品の材料を買っているマンデイムーンで、水素添加レシチンを購入しました。

今までは、手作りクリームを作る際にエマルシファイイングワックスという乳化剤を使ってきました。

エマルシファイイングワックスというのは『ヤシ油やパーム核油などから作られた乳化剤』のことなのですが、今回はさらに自然に近い成分を使ってクリームが作れたらいいな…ということで、レシチンを使うことにしました。

今回の記事では、レシチンとは何か、水添(すいてん)レシチンとの違い、エマルシファイイングワックスとの違い、天然の乳化成分などについてまとめたいと思います。

時短

レシチン、水素添加レシチンとは何か?

水素添加レシチン

レシチンというのは、大豆や卵黄に含まれる天然の乳化成分のことです。

卵黄を使ってマヨネーズを作ったことはありませんか?

油とお酢が分離せずに混ざるのは、卵黄に含まれるレシチンの乳化作用によるものなんです。

レシチンには、乳化作用だけではなく皮膚を保護する作用や保湿作用もありますので、まさに手作りクリーム・乳液作りに適しているといえます。

レシチンは卵黄だけでなく大豆にも含まれており、よく手作り化粧品の乳化剤として売られているのは大豆由来のレシチンです。

次に『水添(すいてん)レシチン』についてです。

水添というのは、「水素添加(すいそてんか)」という意味です。

レシチンそのままでは安定性が悪く、なかなか乳化させるのも難しいということで、水素を添加して安定性を高めています。

水素を添加するという加工を行ってますので、厳密にいえば完全なる天然成分ではありません。

それでも、石油由来の合成界面活性剤などに比べれば、かなり天然に近い成分であるといえます。

エマルシファイイングワックス(植物性乳化ワックス)との違い

エマルシファイイングワックス20g

エマルシファイイングワックスは先ほども書きましたが、ヤシ油やパーム核油などから作られた乳化剤のことです。

とはいえ、成分的には『セチルアルコール、ポリソベート60』となり、ポリソベート60という合成界面活性剤が含まれています。

レシチンそのものは完全に天然の成分ですし、水素添加レシチンは加工してはいますが、天然に近い成分といえます。

エマルシファイイングワックスが肌に合わないとか、成分的にポリソベート60が入っている乳化剤は使いたくないな…という方なんかは、レシチンを使って乳化させてみてもいいんじゃないかなと思います。

そのほかの違いと言えば、乳化させるときの難易度ですね。

エマルシファイイングワックスは、乳化させるのが簡単です。なかなか失敗もしづらいですし、安定性もよく、分離することも(失敗しない限りは)ありません。

それに比べてレシチンは、分離してしまったり、うまくいったと思ったらしばらくしてから分離したりと、扱いが難しいです。

手作りコスメ初心者さんなら、まずはエマルシファイイングワックスを使って「クリームを作る」「乳液を作る」という作業に慣れてから、レシチンを使うというところへ移行した方がいいかと思います。

天然の乳化成分、ラノリン・レシチン・石けん

ラノリン

天然の乳化成分はレシチンの他にもありまして、ヨーロッパの方では『ラノリン』も乳化成分として使われます。(写真は吸着精製ラノリンです)

ラノリンというのは羊の分泌するロウのことで、そのままスキンケアクリームとしても使えます。

実際に私が使った話は⇒こちらにまとめています。

ラノリンは化学溶剤を使って抽出されることも多いため、化学溶剤の残留が気になる…という方もいらっしゃるかと思います。

石けんは、あの石鹸です。顔を洗ったりする石鹸のことです。

実は乳化作用がありまして、石鹸を使って乳化させた商品も売られています。数は多くないですが…。

どれが一番天然のままの成分であるかと言えば、水素を添加していないレシチンでしょう。

とはいえ、最近では遺伝子組み換えの大豆も多くありますので、それを考えれば「遺伝子組み換えではなく化学肥料や農薬を使わず育てられた大豆を原料としたレシチン」が一番天然そのものに近くて安心できる成分かなと思います。

でも正直、ここまでこだわったレシチンというのは見つけるのが大変そうですね…。

どの乳化剤を使えばいいか

手作りクリームと泡だて器

自分で化粧品を手作りする方の場合、材料にこだわっていることが多いと思います。

ですので「できるだけ自然のものを使って乳化させたいな」と考える気持ちもよく分かりますし、私もそう考えています。

ただ、だからといって「ちょっとでも合成成分を使ったらダメ!植物由来でも合成成分はダメ!」となると、作れるものも限られてきてしまいますし、成分を見つけるだけでもなかなか大変です。

市販の化粧品には、当たり前のように石油から作られた合成成分が何種類も入っているのが現状です。

モノによっては1商品に10以上の石油由来の合成成分が入っていたりします。

それを考えれば、ポリソベート60が含まれているエマルシファイイングワックスを使ってクリームを手作りするにしても、市販のものよりはるかに合成成分の量が少ないクリームを作ることができます。

あまり極端にならなくても、今使っているものよりほんの少しでも肌に優しいものを、、、と考えてみてもいいんじゃないでしょうか。

・レシチン・・・天然成分だが乳化が難しい。手作りコスメ上級者向け。

・水素添加レシチン・・・レシチンより扱いは楽だが、難しめ。手作りコスメ中級者向け。

・エマルシファイイングワックス・・・合成成分が入っているものの、市販のクリームに比べれば肌に優しいクリームが作れる。乳化は簡単。初心者向け。

・インスタントエマルシファイイングワックス・・・上に同じ。加熱しないで乳化できるのが特徴。