化粧品やコスメが石油由来の合成成分で作られるようになるまでの歴史

現在ドラッグストアなどで販売されている一般的な化粧品は、その原料として石油由来の合成成分が数多く使われています。

(石油がどうやって化粧品原料になるかは1つ前の記事にまとめています)

簡単にまとめると、石油からナフサという成分が取り出され、ナフサから色んな処理や化学合成を経て、「合成界面活性剤」「合成防腐剤」「合成色素」「合成油剤」などが作られます。

それらを使って、多くのスキンケア商品やコスメなどが作られています。

しかし、今当たり前に売られている化粧品が作られる前は、いったいどうやってスキンケアをしていたのでしょうか。

この記事では、昔の人達は何を使ってスキンケアをしていたのか、いつぐらいから石油由来の化粧品が使われるようになったかなどについてまとめます。

時短

石油由来のスキンケア商品の誕生と普及

石油は、とても古くから「地下から湧く燃える水」ということで知られていましたが、一部の地域でしか使われていませんでした。

1859年、アメリカが世界で初めて、機械掘りによる油田開発が始まります。

最初はアルコールランプなどの燃料として使われていた石油なのですが、電球が発明されたことで、一時は需要が減った時代もありました。

しかし1876年、車が発明されたことで、車の燃料としての石油の需要が高まります。

1917年、世界で初めて、石油から合成界面活性剤が作り出されました。第一次世界大戦中のことです。

第二次世界大戦中、ABSという本格的な合成界面活性剤が石油から作りだされたことで、戦後、石油由来の合成成分を使った商品(台所用洗剤、洗顔料、ボディソープ、シャンプー、歯磨きなど)が普及するようになります。

日本では、1955年に花王がフェザーシャンプーを販売しました。粉末状のシャンプーです。

翌年には、台所用の合成洗剤が販売されます。これも粉末状でしたが、のちに液状の現在使っているような洗剤となり、使いやすくなっていきました。

石油由来のメイク用品の誕生と普及

1920~1930年にかけて、アメリカでハリウッド映画用のメイク用品が作られ始め、やがて一般人女性向けの商品も販売されるようになりました。

最初に一般女性向けに販売されたファンデーションは『パンケーキ』という商品名で、マックス・ファクターさんが作ったものです。

1940年ごろには、北アメリカ女性の3人に1人がパンケーキを付けているとまで言われるようになりました。

日本では、1956年、合成界面活性剤を使ったクレンジングクリームが発売されています。

ですので、1956年ごろまでには、日本の一般女性にもファンデーションが普及したものと思われます。

昔は植物や鉱石から化粧品を作っていた

では、こういった合成成分がない時代はどうしていたのでしょうか。

例えば、以下のようなものが化粧品の材料として使われていました。

・植物(ローズ、ラベンダー、ローズマリー、よもぎ、あずき、米ぬかなど)
・クレイ(粘土)
・鉱石

例えば、ハーブを蒸留して作られたハーブウォーターなどは、そのまま化粧水として使えます。

芳香蒸留水の上には少量の植物の油が浮かびますが、これが精油です。自然の香料として使うことができます。

植物の種子を搾ればオイルが得られますから、保湿に使えます。シアバターなどの植物バターも同じく保湿に使えます。日本では椿油やゴマ油などが使われていました。

洗顔料は、日本では米ぬかやあずきの粉などが使われていました。

ベニバナという植物を使った口紅もありました。

鉱石は、細かい粉末にすることで、カラーメイクとして使えます。

エジプトでは、殺菌作用のある植物のミルラ、フランキンセンスなどの樹脂を焼き、ススを作り、植物油で練ってアイライナーにしていたと言われています。

こういう風に、実は自然の植物などを使ってスキンケアやメイクをすることも可能なんです。

合成成分を使わなくてもスキンケアやメイクができる

現在では、石油から作られた合成成分を多く使った化粧品が一般的に流通しています。

私は以前、化粧品というものは手作りが出来ないもので、合成成分を使わないと作れない物なんだと思い込んでいました。

でも実際に自分で化粧品を手作りして使うようになり、植物の種子油だけでも保湿が出来るとか、ハーブの蒸留水が化粧水に使えるということを知りました。

合成防腐剤を使わなくても、ユズ種子エキスやグレープフルーツ種子エキスなどを使えばそこそこ日持ちさせることも可能です。

最近は鉱石などで作ったミネラルファンデーションも普及してきていますね。以外と、合成成分を使わなくても、スキンケアもできるしメイクもできるんです。

そう考えると、「合成成分で作ったスキンケア商品が当たり前」として育った私としては、なんだか不思議だなぁと感じることもあります。

私の肌には合成界面活性剤や合成防腐剤、合成色素などがあまり合わないようなので、できればもっと植物など自然の成分で作ったオーガニックコスメが普及していってくれたらいいなと思います。