化粧品に使うコラーゲンの効果と低分子・加水分解の意味、毒性について

化粧品原料のお店で『低分子加水分解コラーゲン原末』を買いました。

いつもは植物性グリセリンやトレハロース、ベタイン、ハーブチンキなどで化粧水を作っている私なんですが、もっと色んな材料を使いたいなと思っての購入です。

化粧品に使われるコラーゲンにも、いくつか種類があります。

美容整形などで注射するのに使うのが「アテロコラーゲン」で、分子量が大きく粘性があります。これを化粧品に入れた場合は、プルッとしたテクスチャになります。

一般的に化粧品に多く使われているのが「加水分解コラーゲン」です。

こちらはコラーゲンをかなり小さく分解したもので、粘性はなく、化粧品に混ぜてもとろみが出ることはありません。

さらに分子を小さく分解したものが「低分子コラーゲン」となります。

「低分子」「加水分解」ってどういう意味?

『加水分解』というのは、コラーゲンに水を加えて、水の作用により分子を分解しているという意味です。

分解することによって分子が小さくなります。

ですので、普通のコラーゲンペプチドよりも加水分解コラーゲンを使った方が、肌の奥まで保湿成分が届く可能性が高くなると言われています。

実際に浸透するのかどうかについては、後程述べます。

『低分子』はどういう意味かと言うと、加水分解コラーゲンよりも、さらに分子が小さいもののことをいいます。

市販の化粧品には、加水分解コラーゲンが使われていることが多いです。

肌や髪に使った時の効果や効能

コラーゲン手作り化粧水

コラーゲンを化粧品として使った時の効果はズバリ、保湿です!

肌や頭皮、髪などを保湿して水分を保ってくれるので、バリア機能が改善したりターンオーバーが正常化することが期待できます。

ヘアケアに使った場合も、髪の保湿をしてくれます。髪が潤うので、静電気も予防することができますよ。

動物や魚などから抽出したコラーゲンですので、これを塗れば人間のコラーゲンになるという訳ではありません。あくまで塗って保湿するもので、人間の肌を作る材料にはならないです。

加水分解コラーゲンには保湿作用だけでなく、保護膜を作る作用もあるので、肌や髪を乾燥から守ってくれます。

特に乾燥肌の方にオススメの成分です。

どんな手作り化粧品が作れるか

・化粧水
・ヘアミスト
・乳液
・クリーム
・リンス
・シャンプー

上記のように、色んな化粧品に使うことができます。

化粧水に使う場合は、そのまま精製水やフローラルウォーターに混ぜるだけで化粧水が作れます。精製水50mlに0.1~1gの範囲で混ぜます。

溶けにくい場合でも、数時間経てば溶けます。

そのままスプレーボトルに入れれば、ヘアミストにもなります。溶け残りがあるまま使うと詰まりやすいので、溶けきったのを確認してから使います。

手作りのリンスやシャンプーに混ぜて使うこともできます。

市販のシャンプーやリンスをお使いの場合は、シャンプーなどには混ぜずにヘアミストとして使うといいですよ。

分子の大きさの比較

低分子加水分解コラーゲン原末

動物を原料にしているコラーゲンの場合の大きさは、30~40万ダルトンとされています。

(ダルトン=分子量の単位。数字が小さいほど分子のサイズが小さいということです)

魚を原料にしている場合はもっと小さくて、10万ダルトンほど。

食品に使われているゼラチンも、10万ダルトンくらいの大きさです。水には溶けにくいですが温水には溶けます。

加水分解するともっと小さくなって、1万ダルトンくらい。これくらいになると水に溶けやすくなっています。

コラーゲンは3重のらせん構造をしていますが、加水分解されるとらせん構造は維持していませんので、粘性もなくなっています。

さらに低分子にすると500~3000ダルトンほどになります。(低分子コラーゲン=加水分解コラーゲンの中でも5000ドルトン以下の大きさのもの)

最近はもっと小さくしたものも出ていて、1000ドルトン以下の大きさのものもあります。

コラーゲンは本当に皮膚に浸透するのか

色々検索して調べてみると、加水分解コラーゲンなら分子量が小さいので肌の奥まで浸透すると書かれていたりします。

でも、実際はどうなんでしょうか?

皮膚に浸透するかどうかで言うと、500ダルトン以下でなおかつ脂溶性であれば肌に浸透しやすいとされています。

…ということで、500ダルトン以上の大きさのコラーゲンはアウトですね。

サイズが小さく500ダルトン以下だとしてもコラーゲンは水溶性なので、皮脂にはじかれて角質層の中まで浸透できないと思います。

ただ、肌の中にまで浸透しなければ意味がないのかというと、それは違います。

肌が弱い人は乾燥肌であることがほとんどです。アトピーの方も同様です。肌の乾燥を抑えて保湿することができる・保護膜を作れるというのは、肌にとってはとても大きな効果であると考えます。

毒性はあるの?安全性について

生き物の皮の成分ですので、安全性は高いです。

ゼラチンとして食品にも多く利用されていますし、化粧品の保湿剤としても多く使われていますから、私も安心して使っています。

人によってはにおいが気になる方もいるようです。その場合は配合量を減らすか、精油などで香りを付けるなど工夫して使ってもいいですね。

私は全く気になりませんでしたので、精製水にコラーゲンを溶かすだけのシンプルレシピで使っています。

界面活性剤を使っているという噂があるようですが、使われていません。酸・アルカリ・酵素などを使って加水分解することができます。

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