石鹸を手作りする時の苛性ソーダの危険性と安全に取り扱う方法。前編

最近では、自分で石鹸を手作りする方も多くいらっしゃいます。

私もぜひ自分で石鹸を作りたい!と思っていまして、苛性ソーダについての情報を集めているところです。

石鹸は、家庭で手作りする場合、以下の様な方法で作れます。※細かいところは省いています※

・苛性ソーダを精製水に溶かして、苛性ソーダ水を作る
 ↓
・オイルと苛性ソーダ水を混ぜ合わせる
 ↓
・よくかき混ぜてトレースが出たら型に流し込む
 ↓
・固まったら型から出して切る
 ↓
・1か月ほど熟成させる
 ↓
完成!

「苛性ソーダ」は毒物劇物取締法の『劇物』に指定されています。

この記事では、苛性ソーダがどう危険なのか、安全に取り扱うにはどうすればいいのかなどについてまとめていきます。

苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)はなぜ危険なのか

苛性ソーダは、水酸化ナトリウムのことです。大変強いアルカリ性です。

石鹸を作る場合は、かなり濃い目の水溶液(苛性ソーダを水に溶かしたもの)を作ります。例えば「苛性ソーダ65.5g、精製水175g」などです。

この水溶液がもし手や体にかかったら、溶けてしまいます。大量にかかってしまったら、どんどん内側へと溶けて行ってしまって大変危険です。

もしも目に入れば、すぐ洗い流したとしても失明の可能性があるそうです。

また、苛性ソーダは水に溶ける時に発熱します。

苛性ソーダに水を入れた場合、突沸といって突然沸騰して、しぶきが飛ぶ場合があります。

その他にも、蒸気が上がり、その湯気を吸い込むことで肺の粘膜が侵される場合もあります。この蒸気が目に入っても失明の可能性があり危険です。

…という風に、取り扱いにはかなり注意しなければならない存在です。

石鹸作りに慣れた方の中には『そんなに危なくない』という方もいらっしゃいますが、失明の可能性がある以上、しっかりとリスク管理をしておかなければなりません。

石鹸作りの時の服装と気を付けるポイント

石鹸作りの時には、必ずゴム手袋をし、長袖の服を着て、ゴーグルをして、マスクを装着してください。皮膚がむき出しにならないようにします。

換気扇を回し、換気しながら作ります。必ず空気が循環している場所で作ります。風がある場合は風上に立って下さい。

気をつけなければならないポイントは、以下の通りです。

・苛性ソーダを容器から取り出す時
・苛性ソーダと精製水を混ぜる時
・苛性ソーダ水を油と混ぜる時
・石鹸のタネを型に流す時
・固まった石鹸を型から出す時

容器から取り出す時、フレーク状の場合が多いですが、グラム数を計る時にこぼしたり、ゴム手袋に付いたりする場合があります。

例えばゴム手袋に付いた場合、そのまま気付かず肌や目を触ってしまうと危険です。

それから、手作り石鹸のブログにも良く書かれていることもあるんですが、苛性ソーダに精製水を入れたら危険です!精製水の中に、少量ずつ苛性ソーダを入れていくようにします

計った苛性ソーダに一気に精製水を入れると書いている記事もいくつか見かけましたが、危険です。

水に、少量ずつ苛性ソーダを入れていきます。こぼさないよう、慎重に作業を行いたいですね。

けん化中の石鹸タネも危険。ブレンダーは使わない方がいい

苛性ソーダ水が冷えて、湯煎しているオイルと同じ温度になったら、混ぜ合わせます。

この時、オイルと苛性ソーダ水溶液が混ざった時点でも、まだ危険なので注意してください。

かき混ぜている時にハネるのが危ないですので、かき混ぜる時はタネが飛ばないように気をつけます。

かき混ぜる時間を短くするのにブレンダーを使ってかき混ぜる方も多いんですが、万が一、石鹸タネが飛び散ったら危険です。できれば泡だて器を使って手でかき混ぜた方がいいです。

特に初心者さんは気を付けた方がいいと思います。時間はかかりますが、安全に事をすすめたいですね。

かき混ぜ終わって、「トレースが出る」というんですが、けん化が十分にできたら、型入れします。

型に入れて、固まったら切って、熟成させます。

この時、熟成が終わるまではアルカリ性が強いので気を付けてください。素手で触らず、ゴム手袋で触ります。

熟成が終わるまでは、とにかく素手で触らないことです。

熟成が終わったかどうかの見極め方

熟成が終わったかどうか、目で見ても分かりませんよね。

実際に使ってみても、まだ熟成が終わっていない場合は、アルカリ性が強いのでピリピリ刺激を感じることもあります。

そこで、pH試験紙を使う方法で確かめましょう。

出来上がった石鹸を少し水で溶かして、pH試験紙で計ります。pHが9~10くらいだと完成です。使える状態です。

もっとアルカリ性が強い場合は、もうしばらく熟成させてください。

pH試験紙で計る場合は誤差もありますので、何回か、石鹸の色んな部分を使って計りましょう。外側とか、中心部とか。

その後は、いきなり顔に使わず手を洗ってみるなどして、慎重に刺激が来ないかどうか確かめると安全でいいですね。肌荒れしないのを確認してから、使いましょう。

長くなりましたので、後編に続きます。

なお、苛性ソーダを使わず手でこねるだけで手作り石鹸が作れる方法もありますので、こちらの記事を参考にして下さい⇒苛性ソーダ不要!無添加の竹炭入り洗顔石鹸を素地で作りました

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