石鹸を手作りする時の苛性ソーダの危険性と安全に取り扱う方法。後編

前編の続きです。

前編では、なぜ苛性ソーダが危険なのか、どういう服装で作業すればいいか、石鹸作りで気を付けるポイントなどについて説明しています。

今回の記事では、苛性ソーダ水溶液を作る時に使う容器や、保存する時の注意事項、石鹸を作り終えた後の片付け方についてまとめます。

なお、前編の記事でも書いていますが、苛性ソーダに精製水をかけると、急に沸騰して飛び散ったり蒸気が上がる可能性があります。

必ず精製水の中に、苛性ソーダを少しずつ混ぜるようにしてください。こうすることで、蒸気も上がりにくくなるので、吸い込んだり目に入ったりしにくくなります。

時短

苛性ソーダを水で溶かす時の容器の選び方

精製水に苛性ソーダを溶かす時は、ガラスは使わないようにします。苛性ソーダはガラスを溶かすので、使わないようにします(短時間で溶ける訳ではないですが、使わない方がいいです)。

使える容器は、耐熱性のポリプロピレン、ポリエチレンでできた容器です。

苛性ソーダ水溶液を作る時に葉発熱しますので、必ず耐熱性のものを使います。

また、たとえポリプロピレン、ポリエチレン製の容器でも、100均などの容器は使わない方がいいです。海外製ですし、どの程度の品質なのか不明なので…。

手作り石鹸のお店で、水溶液を作る用に売っている容器が安全かと思います。

例えば私もよく利用するカフェドサボンでは、耐熱プラスチックボトルが苛性ソーダ水溶液を作る用に売られています。

材質は・・・『本体・フタ:ポリプロピレン、キャップ:ポリエチレン』です。

わりと安いので、いくつか買っておいて、1つは苛性ソーダを計るのに使い、もう一つは水溶液を作成するために使うといいですね。

(1つめ…苛性ソーダを計る、2つめ…精製水を入れておき、ここへ1つめの容器で計った苛性ソーダを少しずつ入れていく)

フタつきですが、完全にフタしちゃわないで下さい。密閉すると、蒸気が外に出られなくなってしまい危険です。

苛性ソーダを計ったり、水に溶かす時にかき混ぜるスプーンですが、ステンレス製かポリプロピレン、ポリエチレン製のスプーンを使います。

石鹸タネをかき混ぜるためのボウルは、耐熱ガラスで問題ないようです。ステンレス製のものでも構いません。

出来れば、石鹸作り用に売られているものを買った方が間違いがないかなと思います。

保存容器と保管場所、廃棄方法

苛性ソーダの保管についてですが、カギ付の入れ物に入れておいた方がいいです。

これは、毒物劇物の盗難・紛失を防止しなければならないためです。鍵付きの収納ボックスなどで大丈夫です。

苛性ソーダは潮解性(ちょうかいせい)と言って、水を非常に吸いやすいです。空気中の水分もすぐ吸います。ですので、使った後はすぐフタをしっかり閉めて、必ず湿気の無い場所で保管します。

容器ごとジップロックなどに入れて保管している方もいるようで、できるだけ湿気を吸わないようにするのにいいと思います。

ただ、保存期間が1年2年単位になると、どうしても水分を吸ってしまってカチカチになることが多いようです。

廃棄する際は、お住まいの自治体に連絡し、専門の業者さんを紹介してもらって廃棄しましょう。

専門業者さんに廃棄を頼む場合、お金がかかる場合が多いです。苛性ソーダを長年放置する前に、石鹸にして使いきった方がいいです。

もう今後コンスタントに石鹸作りはしなそうだな~と思ったら、面倒ですが今ある分だけ使い切りましょう。

廃油を使えばわざわざ高いオイルを買わなくて済みますし、食器洗いや洗濯、靴を洗ったり掃除に使えます。また、使わなかったとしても、熟成が終わればそのままゴミとして捨てられます。

廃油でなくても、安価な植物油でも構いません。

専門業者に頼むよりは、安く済むと思います。

※自治体によっては、自分でゴミ処理場へ持ち込めば無料の場合もあるようです。突然持って行くことだけは避けましょう。あらかじめお住まいの自治体に連絡してください。

石鹸を作った後の片付け方

石鹸を作り終った後は、以下の様な所に注意が必要です。

・苛性ソーダ水溶液を作った容器やスプーン
・石鹸タネをかき混ぜたボウルや泡だて器、ヘラ
・作業をした部屋
・作業着やゴーグル、マスク

まず、容器についた石鹸タネは新聞紙などで拭き取ります。可能な限りきれいに拭き取ります。

拭き取った新聞紙は、そのままごみ袋に入れず、ごみ収集の作業員さんの手に触れることがないように、汚れていない新聞紙で包んでからゴミ袋へ入れましょう。

苛性ソーダを計った容器や、苛性ソーダ水溶液が入っていた容器は、大量の水でよく洗います。

もしくは、容器が空になった時点で水に浸けておくのもいいようです。

その後、食器用洗剤などで洗います。できれば専用のスポンジを用意しましょう。洗い終わった容器を拭く時も、専用のタオルなどを用意しましょう。

作業をした部屋ですが、もしかしたらタネや水溶液が飛び散った箇所があるかもしれません。

お子さんやペットがいる場合は、それを触ったり舐めたりすると危険です。できるだけ床や机など、作業した場所をキレイに拭きましょう。

もちろん、これらの作業の時もゴム手袋をしておいてください。万が一のことも考えれば、ゴーグルもしておいた方が安全です。

作業に使った服やゴム手袋、ゴーグルなどにも石鹸のタネや水溶液が飛び散った箇所があるかもしれません。

水でよく洗って乾かしましょう。

マスクは使い捨てにした方がいいです。楽ですし。

…ということで、前編と後編に分けて苛性ソーダで手作り石鹸を作る時の取り扱いについてまとめてきました。

中には「そんなに気負わなくっても問題ない」「そこまで怖いものじゃない」「もっと気楽に」という方もいますが、失明する可能性だってありますし、大怪我になる可能性もあるので、ちゃんと知識を付けておいた方がいいと思います。

健康を損ねてからでは、遅いですから。

たくさん気を付けるべきことがありますので、体調が悪いとか、忙しい時には作らない方が賢明です。

コールドプロセス製法なので、ヘタしたらかき混ぜるだけでも丸1日かかりますし、その後の片付けだって面倒です。できるだけ精神的にも体力的にも余裕がある時だけ、作るようにした方がいいかと思います。

「石ケン素地」をこねるだけで作れる石鹸もありますので、危ないのは嫌だなという場合は石ケン素地をこねる方法で作ってみて下さい。

作り方は⇒こちらの記事を参照してくださいね。