最近よく耳にすることが増えた【PMS】という症状ですが、日本名では【月経前症候群(げっけいぜんしょうこうぐん)】もしくは【月経前緊張症(げっけいぜんきんちょうしょう)】と呼びます。
これは読んで字のごとく、月経(生理)前に起こる色々な諸症状のことを指しています。
だいたい生理の2週間~1週間ほど前からPMSが起こり、生理が始まると症状が消えていくのが特徴です。
生理前というとイライラしたり食欲が増すなど色んな症状が出がちですが、その中でも、社会的・経済的な能力に明確に障害がある場合にPMSと診断されます。
PMSの具体的な症状
PMSの具体的な症状は、体に出るものと精神的なものと両方あります。
例えば、体に起こる症状だと・・・
・ 下腹部の膨満感や痛み
・ 頭痛
・ 乳房の張りや痛み
・ 腰痛
・ むくみ、足が重い
・ めまい
・ 食欲が増す
・ 過剰に眠たくなる
・ 不眠
・ ニキビ
それから、精神的な症状は・・・
・ イライラする
・ ゆううつ
・ 緊張する
・ 不眠
・ パニックを起こす
・ 孤独感を感じる
・ 悪夢を見る
・ 異性に対して攻撃的になる
・ 判断力が低下する
・・・このように、かなりたくさんの症状の種類があります。
私もけっこう当てはまってるかも・・・
私もこれをまとめてみて思ったんですが、けっこう当てはまるものが多いです。
そのせいで日々の生活に支障が出ている訳ではないのでPMSではないでしょうが、それでも最近の生理前の症状で当てはまるものが多いですね。
・ 下腹部の痛み
・ 食欲が増す
・ 過剰に眠たくなる
・ ニキビ
・ ゆううつ
・ イライラする
下腹部痛は慢性的ではなくて、まれにピリッと痛かったり、ズーンと重く痛かったりするんですが、だいたいが生理直前のことで、生理開始とともに治るので(生理痛は別でありますが)特に困るというほどでもないですね。
食欲が増すのは、かなりの暴走っぷりなので困ってます・・・。
しかも生理前って、揚げ物とかポテチとか生クリームたっぷりのお菓子とか、そういうお肌に悪いものばかり食べたくなっちゃうんですよね。
しかもそれが止められないので、生理前は本当に肌荒れや大人ニキビが酷くなります。
あとは、これは毎回ではないですがたまに、すっごく眠くなります。寝ても寝ても寝たりないんですよね。
ゆううつなのも毎回はないんですけど、秋とかによくゆううつになりやすいみたいです。秋ってどんどん日も短くなるし、日光をあまり浴びないとかもあって落ち込みやすい気がします。
イライラは、忙しいのと重なるとイライラしちゃいますね。
けっこう、「これ当てはまる!あ、これも!」って人、多いんじゃないでしょうか?
PMSの原因と対処法
PMSの原因ですが、実はまだ、正確には解明されていません。
ただ、いくつか「これが原因じゃないか?」と考えられていることがあります。
原因その1・女性ホルモンの影響
女性ホルモンには2種類あるんですが、その中のプロゲステロン(黄体ホルモン)の影響が原因なのではないかと考えられています。
このプロゲステロンというホルモンは、子宮を妊娠準備させることや、月経周期を決めるなどといった働きを持ったホルモンです。
排卵前や生理前に分泌されるんですが、このホルモンが脳内の神経伝達物質だったりレニン・アンジオテンシン系に影響を及ぼし、体調が不安定になるのではないかと考えられています。
原因その2・栄養素の欠乏
ビタミンやミネラルなどの栄養素が足りないことによって、PMSの症状が引き起こされているのではないかと考えられています。
イギリスのガイドラインでは、大豆のイソフラボンやビタミンB6、カルシウムやマグネシウムなどの栄養素、それから食物繊維を摂取することを推奨しています。
原因その3・脳内物質の分泌量の減少
排卵後、女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量が減ることによって、セロトニンという脳内物質が低下し、精神的に落ち込んだり憂鬱になるのではないかと考えられています。
このセロトニンというのは睡眠や体温の調節機能、感情をコントロールして精神を安定させる働きなどがあり、食欲や睡眠の周期などにも影響を及ぼしているとされています。
一般的に、男性よりも女性の方がセロトニンを作り出す能力が低いと言われています。
PMSへの対処法いろいろ
PMSへの対処法として、色々な方法が挙げられています。
栄養改善や、定期的な運動、それからストレスの管理など・・・
それでは、詳しく解説していきましょう。
イギリスのガイドライン
イギリスのガイドラインでは、まず栄養の改善と定期的な運動を進めています。
・ 炭水化物(でんぷん質で食物繊維が多いもの)を頻繁に摂る(果物や野菜など)
・ 定期的に運動をする
・ 脂質や塩、砂糖、カフェイン、アルコールなどの摂取量を減らす
・ マグネシウム、カルシウム、ミネラルとビタミンB群を摂取する(特にB6)
こうなると生活習慣の改善となる訳ですが、これだけでも重症のPMSでも改善することがあるんだそうです。
その他に推奨されていることは、以下の通りです。
・ ヨガや瞑想などでストレスを管理する
・ カウンセリングを受ける
・ チェストツリーや大豆イソフラボンを摂取する
・ セント・ジョーンズ・ワート
チェストツリーは日本で「プレフェミン」という商品名で2014年から販売されています。ネット通販では購入できないので、薬局で薬剤師さんに相談してみて下さい。
セントジョーンズワートというのは西洋オトギリソウのことで、このハーブを使ったクリームなどが市販されています。ペットの精神安定に使っている方もいますね。気になる方はamazonなどの通販サイトで調べてみて下さい。
日本のガイドライン
日本ではあまり詳しくガイドラインが定められておらず、症状が中程度以上の場合はSSRIもしくはヤーズ配合錠剤が推奨されているようです。
症状を記録することで時期や症状の重さを認識すること、規則正しい生活をすること、運動を定期的に行うこと、タバコやコーヒーを制限することなどの指導を行うこととしているようです。
それから漢方薬にも触れられています。
対処法まとめ
まずは、毎日記録をつけること。
これにより、だいたい毎回、生理の何日くらい前からどんな症状が出て・・・というのが把握できてきます。
症状が重い場合はこれをもとに医師に相談することも出来ます。
また、生活習慣の改善は大切です。
朝食をちゃんと食べる、できるだけバランスを考えた食事をするなど。
例えば主食の白米を玄米に変えるだけでも、食物繊維は白米の6倍取れますし、便秘の改善にもつながります。
ビタミンやミネラル、カルシウムなどなら、サプリメントを飲めば手軽に摂取できるのでオススメです。
また、甘いものを食べ過ぎるとビタミンやミネラルが消耗されてしまうので注意です。
体を動かすことも大事なので、できれば通勤の時も駅までは歩くようにしたり、階段は少しであれば歩いて上るようにする、たまにウォーキングに出掛けるなど、適度に運動をするような習慣を作っていけるといいですね。
また、ストレスもPMSにはよくないので、ストレス発散ができる趣味を探してみたり、好きなことに没頭する時間を持つなどするのも効果的でしょう。
ヨガは呼吸法もあり自律神経にもいいとされていますから、ヨガを行うというのもいいでしょう。
私もDVD付のヨガの本を買って、最近ヨガを始めたところなんですが、少しやるだけでも体のコリがほぐれて気持ちいいですよ。ストレス発散にもなっています。