私もよく使っている『キサンタンガム』は、増粘剤(ぞうねんざい)といって、化粧品に”とろみ”をつけるものです。
水溶性ですので、水分に溶けます。市販の化粧水に混ぜ込めば、簡単にトロミ付きの化粧水になります。
他にも食品のトロミ付けにも使われているものなのですが、危険性はどうなのか気にされる方が多いようなので、この記事で詳しくまとめていきたいと思います。
何から作られているか・どんなものに使われているか、についても一緒にまとめています。
キサンタンガムは何からできているか
キサンタンガムは多糖類の1つ。トウモロコシなどの澱粉を細菌Xanthomonas campestrisにより発酵させて作られる。水と混合すると粘性が出ることから、増粘剤、増粘安定剤として幅広い用途で用いられている。
出典:wikipedia
…ということで、キサンタンガムは細菌「キサントモナス・キャンペストリス」が分泌した多糖類のこと、ということになります。
この細菌のエサが、トウモロコシ由来のデンプンなんですね。
キサンタンガムは他の多糖類に比べると、少量でとろみを出すことができるというのが特徴です。
しかも温度が高くても低くても粘度は変わりませんし、溶かす水分が酸性でもアルカリ性でもよく混ざります。使い勝手がいいので、私たちが食べている多くの食品にも使われているんです。
主に以下のような食品で使われています↓
化粧品に使う場合は、どんな使い方があるのか
キサンタンガムを化粧品に使う場合でも、色んな使い方があります。
化粧水には、とろみを付けるとか、しっとり感を出すために入れられます。
クリームや乳液に入れる場合は、とろみ付けに加えて、乳化安定剤としての役割で入れられます。保湿効果も上がります。
プレストファンデーションやアイシャドウでは、粉が飛び散らないように固める役割で入れられます。ヒビ割れもしにくくなりますね。
私も実際に使ってみて感じましたが、かなり保湿力がアップします。クリームに入れると、伸びがよくなりました。水分に溶かす(混ぜ込む)だけなので、使い勝手もいいですね。
手作り化粧品に使う場合は、ダマになりやすいので少量ずつ加えるよう注意してください。
具体的な混ぜ方・作り方については、こちらの記事を参照してください。
基本的には、水分に少量ずつ混ぜ込むだけです。好みのとろみになったら完成です。
乳液やクリーム作りの時は、オイルではなく水分の方に混ぜてから、オイルと混ぜて乳化させます。なお、キサンタンガムだけでは乳化はできません。乳化剤を使って下さい。
なぜ危険性を気にする人が多いか
なぜ「キサンタンガムは危険なんじゃないか?」と考える方がいるのかというと…遺伝子組み換えのトウモロコシをエサの原料にして、細菌を培養している可能性が高いからです。
遺伝子組み換え食品は、まだ歴史が浅いです。ですので、人体にどんな影響が出るか分からないという方もいますね。
そういった、安全とまだ分かっていない遺伝子組み換えのトウモロコシから採ったデンプンをエサにして、細菌を培養している可能性が高いんです。だから、キサンタンガムも危険なのでは?と考える方もいらっしゃるみたいですね。
私は、そもそもトウモロコシは細菌のエサであって、トウモロコシを粉にして使ってる訳じゃないし、大丈夫じゃないかなぁという風に考えています。
あくまで細菌が出している分泌液を加工したものが、キサンタンガムですからね。
それに、化粧水に混ぜるにしても、ごくわずかしか使わないです。なので私は気にせず使っています。
そもそも私たちが食べている食品のほとんどと言っていいほど、たくさんの食べ物に入ってますからね。化粧品にだって当たり前のように使われています。
もし何か問題があったら、かなり大きなニュースになると思いますしね。
そんな理由もあって、私は危険だとは認識していません。
日本医薬品添加剤協会のデータを見てみる
日本医薬品添加剤協会が公開している実験のデータを調べてみました。
動物に、口からキサンタンガムを食べさせたり、皮膚に塗ったりする実験をしたようです。
ラット3世代にわたって摂取させても問題が出なかったとのこと。
また、ウサギの皮膚に6週間毎日キサンタンガムを塗った実験では、「累積の皮膚刺激指数は0で、被験物質の認容性は良好であった」とのことです。
このことからも、私個人の考えとしては”安全なんだろうな”という結論に達しました。
それでも気になるという方は、まず遺伝子組み換え食品を避けるところから始めてみるのも一つの手段なのではないかと思います。
手作りで化粧品を作っている場合は、キサンタンガムを使わずに作ることは簡単です。
化粧水には入れなければいいだけですし、クリームや乳液にも入れる必要は特にありません。口紅やリップクリームもそうです。問題なく手作りで化粧水・クリーム・乳液・プレストファンデーションなど何でも作れます。
ジェルは作れなくなっちゃいますが、それ以外なら問題ありません。